ファストリ・良品計画が苦手の欧米市場で「ZARA」や「GAP」に挑む
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注目のコメント
呼んでいただいたので、良品計画の欧米事業について知ってることを補足。
欧米といっても米国はまずまず順調で、先々週にニューヨーク五番街に旗艦店を出したはず。問題は欧州です。
記事では英国の業績が悪いと書かれてますが、最近は英国だけでなく、フランス、ドイツ、イタリア等の大陸国でも苦戦気味。来年1月までにこれらの国で幾つかの店舗を閉鎖する予定です。
良品計画は新規出店に際して、赤字覚悟のフラッグシップ店を許容するという考え方がなくて、全ての店舗が採算ラインに乗るべきという原理原則を貫いています。このポリシーは日本でも欧米でも中国でも同じです。
かたや、欧州の不動産マーケットでの賃貸借契約は基本的に10年以上と長いため、物件選びの失敗は許されない。
しかも、家賃はインフレ連動で簡単に値上げされてしまう。かといって家主と訴訟沙汰になっても、欧州では貸主側に有利な法律が多い。
こういった条件下で採算の見通しが立つ店舗物件を欧州の大都市で探そうとすると、どうしても狭小で立地や条件の悪い(地下フロアだけとか)店舗を出すことになり、無印良品の世界観を知ってもらえるようなフルラインの品揃えができない。特に家具などは売れない。
欧州で本当にMUJIブランドのプレゼンスを上げていくことを目指すのなら、もう少し戦略的な出店方針に切り替えるべきかもしれません。
良品計画の経営陣は、そのあたりの事情を明らかにして、短期的な赤字拡大は許容してもらうよう株主を説得しても良いのではないかと思います(いかんせんこの会社には創業経営者もいなければ、安定株主も少ないので)。世界の拡大戦略を作る上で、フランチャイズやパートナーシッププログラムを取り入れるかどうかは大きい。H&Mは直接参入中心だが、FOREVER21はフランチャイズシステムを導入することで拡大スピードを上げていった。ユニクロと良品計画は直接参入型だ。ユニクロの米国展開を見ていると、大都市型戦略から大都市近郊型戦略に移行するのが早すぎたように見受けられる。サンフランシスコ店ができてから間もなく、周辺のモールへと拡大していったが、顧客層がまだまだ少ないため、消費がかぶってしまっている。まだまだ大都市型戦略で成長を目指すべきステージなのではと思う。欧州でもイギリスは、大都市型戦略が展開できるが、ほかの欧州地域では、細かい都市への攻略も必要で、投資は重たい。地域によってはもっとフランチャイズやパートナーシッププログラムを拡大するのも一つの戦略オプション。
先に市場を占有してるとこのほうが有利でしょ。
だからユニクロはアジアでは圧倒的なんだと思うけど。
ヨーロッパではZARA,、H&M、プライマーク。
アメリカではGAPよりもTJX、H&M、Foever21が強い。むしろアメリカ発のGAP、Jクルー、アメアパあたりは苦戦している。
ZARAは自社工場がスペイン付近で、ヨーロッパでの価格が日本に比べ格段に安いからシェアを奪うのは大変だろう。
重要なのはブランディングではないかと思う。
ルメール、カリーヌ・ロワトフェルド、イネスなど積極的なコラボが見られるが本格的にヨーロッパやアメリカ進出の為のブランディングではないかと。