今期業績から見えてきた鉄鋼大手“冬の始まり”
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5月時点での新日鐵住金の見込含む記事は①、結果としては中国メーカーが赤字操業を続け、需給が緩い状況継続。記事にあるように在庫も減らず、輸出比率も新日鐵住金発足後で最低(②)という状況。
その中で、新日鐵住金が掲げている方針は基礎的だがまさにポイントだと思う。冬の時代だから業績に期待はできないが、ちゃんと生存して「次の春」に向けて業界内での相対的な競争力を引き上げられるか。先に冬の時代を乗り越えた経験がある日本の高炉業界だからこそ、期待したいところ。
①https://newspicks.com/news/969064
②https://newspicks.com/news/1228656
③https://newspicks.com/news/1238080?ref=user_100438
<追記>篠原さんのコメントも参照。川上とのシェア差の価格交渉力への影響は重要論点(ただ需給が崩れてくると、川上も稼働勝負なので、値崩れする)。なお、半導体と装置メーカーは、ちょっと状況が異なると思う。というのはIntel・Samsung・TSMCといった大手は、特に装置メーカーより強いという認識。<追記終>門外漢ですが、鉄鋼業界を概観。
・鉄鋼業界は業界トップ10社を足し合わせてもシェア3割程度と低シェア多企業。競争が激しい。
・韓国大手2社(ポスコと現代製鉄)+中国企業の需要を超過する増産によって競争が激化。採算悪化。
・売り手である鉄鉱石メジャーは大手3社(BHPビリトン、リオ・ティント、ヴァーレ)で業界シェア7割と寡占状態。
→半導体メーカーに対する半導体製造装置業界と同じような構図で、価格交渉力が弱い。
・主たる買い手である自動車業界もトップ10社で業界シェア8割と寡占化が進む。
→高品質の日本製鉄企業とはいえ、販売交渉で下手に。。
これに加えて将来的には炭素繊維の伸長が懸念されそう。‘冬’かどうかは分かりませんが、リーマン後も立ち直れていない業界の一つであり、視界が晴れない。
【追記】
katoさん。大手メジャーと半導体メーカーを重ねて考えたのですが、鉄鉱石と半導体では売り手と買い手が逆ですね(^^;; 失礼しました。。
〈販売交渉力〉
鉄鋼 ‥売り手>買い手
半導体‥売り手<買い手