大企業のジョブローテーションに意味はあるのか?
NewsPicks編集部
321Picks
コメント
注目のコメント
楠木先生が経済学者としてタダモノでないことが伺える深い考察。「人や組織に関する施策や制度についていえば、全面的に「いいこと」や全面的に「悪いこと」はほとんどありません」というあたりは至言です。
さて、ジョブローテーション。全社の視点で人材育成や人事制度の議論をするときに経営レベルで良く出てくるのは、「ちゃんと経営幹部を育成するために幹部候補生はちゃんとローテーションさせないと」ということ。記事でいう「掛け算」の内容ですが、「専門バカ」ではマネジメントは出来ません。もちろん専門家は専門家として生きていく方法もあるので、すべてを一緒くたにやっているというのはちょっと違うかもですね。
個人的なキャリアとは関係ないですが、ジョブローテーションのもう一つの意味は、組織のタコツボ化を防ぐことです。組織はすべからくタコツボ化します。これはいつの世も真な、いわば「定理」ですね。なので、適度にローテーションすることで部門の部分最適を防ぐというのも、全社的な意義と言えます。人事のプロに聞くと、占部さんの言う通り「専門バカ」にマネジメントは出来ないという観点からジョブローテーションさせるパターンと、どこからも早期に追いだれるために結果としてジョブローテーションしているパターンの2種に分かれる。そして後者の人でも自分は前者だと信じているケースが意外と多いとのこと。