明石ガクト氏より

有史以来、最も多くのカメラとスクリーンが存在する時代に僕らは今、生きている。

何故、インスタグラムがこれほど世界で流行っているのかを考えてみよう。
もしスマートフォンが無い世の中だったら、インスタグラムは流行っただろうか？と。
誰もがカメラを持ち、生み出されたヴィジュアルを見るスクリーンがあるからこそ、あの場所が成立する要件を満たしている。

インスタの本質は写真共有SNSではなく誰かの人生をヴィジュアルで覗き見る場所だ。

世界はスマートフォンによって、急速にヴィジュアル化している。
食べログで君が最初に見るのは、長文のレビューだろうか？
いや、店への評価をヴィジュアル化した星の数と、食べ物や店内の写真だ。
行けなかったフジロック現地の興奮は、誰かがブログで丁寧にまとめる前に、フェイスブックのタイムライン上に写真や動画、あるいはライブ配信というヴィジュアルの洪水になって流れてくるのが夏の風物詩になった。

そんな圧倒的な現在（リアル）を横目に、インターネット黎明期の頃からテキストサイトをやっていた・読んでいた大人達は 「いや、テキストにはテキストの良さというものがあってだな」
みたいなカビの生えかけた言葉で諭してくる。
まずは、そのドヤ顔の鼻っ柱にレンズの先端をめり込ませてやろう。

テキストが主体だったツイッターですら、今や動画のプラットフォームへと変わりつつある時代に、ヴィジュアル化を無視することは不可能だ。
動画やインスタに代表される
「なんだか、最近メディアとかコンテンツの形が変わったぞ」
という違和感の根本にあるのが『ヴィジュアルストーリーテリング』だ。

この動画ブートキャンプに集う君たちは世の中に何かを発信したい人なのだろう。
その何かを熱弁や長文じゃない方法で伝える技術を、僕はヴィジュアルストーリーテリングと呼んでいる。
君が想像しているより、この合宿はずっと辛く厳しいものになるだろう。
それでもなお、君がそれを求めるならば、僕は君にその全てを伝えよう。

ようこそ、ヴィジュアルストーリーテリングの世界へ。